はすまがりや②／設計：安原 三郎

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はすまがりや②／設計：安原　三郎

2016.12.15　|　NEWS：完成までのつれづれ。

はすまがりやとなづけられたこちらのお住まい。
安原先生の作品を施工するのははじめてだったIFA。
先生からは私たちもたくさんのことを学ばせていただきました。

青焼き図面。CAD図面が主流となった今では貴重な手書き図面です。
こちらは、安原三郎建築家個展でも展示致します。

安原先生は独立する前、石井修氏率いる美建・設計事務所に在籍されていました。
後輩には、竹原義二氏もおられます。
楽園蔵書にある竹原先生の著書に、美建時代のことが書かれています。

石井先生はT定規を持って製図版に向かうことがほとんどない。
私と向かい合い、ロールのトレーシングペーパーをパッと切り出し、
そこに定規一本だけを持って、フリーハンドで原寸の図面を描く。（略）
家具の図面は当然原寸で見るが、空間のディテールも、障子一枚の桟に至るまで
徹底的に原寸に近いもので書く。
普通は、ある程度図面を描いてしまえば現場が進めることで建ってしまう。
それが美建・設計事務所では、どこまでも仕事が手中にあり、
長い時間悩み抜いたたくさんの原寸図面の中からやっと物事を決定していくのである。
先生の無言の中には建築の計り知れない世界が隠されていた。
それは果てなき建築への思考であった。　（竹原義二「無有」より抜粋）

石井先生のもとで右腕として活躍されていた安原先生。
本当に、現場への指示図面も膨大な数でした。プロフェッショナルです。

そして、こちらはクライアントへプレゼンされたスケッチ。
クライアントの心をつかみます。内観2

そうして完成した基礎がこちら。確かに、「はすまがり」です。

次は、完成したはすまがりやの写真をお届けします。(③こちら）

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